* 正準相関分析 (canonical correlation analysis) [#o2c4532b]

//ここには %項目の説明を書いてください.

複数の確率変数間に共通して含まれる情報を抽出するための多変量解析手法. -- あかほ

-\(X\) は \(p\)次元のデータを\(n\)個集めた \(n\times p\)のデータ行列.
-\(Y\) は \(q\)次元のデータを\(n\)個集めた \(n\times q\)のデータ行列.\(p\le q\) としておく.

\(X\)と\(Y\)の同じ行のデータには対応がある.
\(X\)中の\(p\)個の変数と,\(Y\)中の\(q\)個の変数との間の相関関係を見つける.

以下の共分散行列を計算
- \(S_{XX}=\frac{1}{n}\tilde{X}^\top\tilde{X}\)
- \(S_{YY}=\frac{1}{n}\tilde{Y}^\top\tilde{Y}\)
- \(S_{XY}=\frac{1}{n}\tilde{X}^\top\tilde{Y}\)

ただし,\(\tilde{X}\) と \(\tilde{Y}\)は,それぞれ \(X\)と\(Y\)から,それぞれの列方向の平均値を,各要素から引いた平均偏差行列.

\(p\)次元ののベクトル \(\mathbf{a}\) と\(q\)次元ののベクトル \(\mathbf{b}\) を導入.これらのベクトルと,\(\tilde{X}\)や\(\tilde{Y}\)とを一次結合したベクトルの相関を考える.
\[r(\mathbf{a},\mathbf{b})=\frac{\mathbf{a}^\top S_{XY} \mathbf{b}}{\sqrt{\mathbf{a}^\top S_{XX} \mathbf{a}}\sqrt{\mathbf{b}^\top S_{YY} \mathbf{b}}}\]
この式を最大化する\(\mathbf{a}\)と\(\mathbf{b}\)を,第1正準相関ベクトルと呼び,\(\mathbf{a}_1\)と\(\mathbf{b}_1\)で表す.

第\(k\)正準相関ベクトル(\(k=1,\ldots,p\))は,
\[\mathbf{a}_i^\top S_{XX} \mathbf{a}_i=1,\qquad\mathbf{b}_i^\top S_{YY} \mathbf{b}_i=1\]
を満たすものの中で,\(r(\mathbf{a},\mathbf{b})\) を最大化するように求める.

このとき,任意の\(i\ne j\)について,\(\mathbf{a}_i^\top S_{XY} \mathbf{b}_j=0\) も成立する.すなわち,変換後のベクトルが直交する.

正準相関ベクトルは次の特異値分解により計算できる
\[S_{XX}^{-1/2} S_{XY} S_{YY}^{-1/2}=A \Lambda B^\top\]
\(A\) と \(B\) は直交行列,\(\Lambda\) は固有値を対角要素に持つ行列.
このとき,\(A\) と \(B\) の列ベクトルが,それぞれ \(\mathbf{a}_k\) と \(\mathbf{b}_k\) になる.

> -- しましま

**関連項目 [#z4c36e4c]

//関連する%項目%をリストしてください.

-[[canonical correlation analysis]]
-[[CCA]]
#br
-[[多変量解析]]
#br
-[[検索:正準相関分析]]

** リンク集 [#e4d391a0]

-[[正準相関分析>Aoki:lecture/CANCOR/index.html]] 統計学自習ノート@青木繁伸
#br
-[[Wikipedia:Canonical_correlation_analysis]]

** 関連文献 [#k41567ee]

//この%項目%に関連する書籍や論文を紹介してください.

-[[Book/計算統計I(統計科学のフロンティア11)]] I章 4.4節

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