無情報事前分布 (uninformative prior, noninformative prior)

無情報事前分布とは,その事前分布を用いて得られる事後分布に,その事前分布ができるだけ影響しないような事前分布事前分布は,変数間の制約など,推定結果に対する事前の知見を示すことができるが,そうした知見が特にない場合にベイズ推定をしたいときに用いる.Jeffreys事前分布などが代表的.

例:データ \(x_i\) が,平均 \(\mu\) で分散 \(\sigma^2\) の正規分布 \(N(x;\mu,\sigma^2)\) から生じる.こうしたデータを \(N\) 個集めた \(D\) から,\(\sigma^2\) は既知として,平均\(\mu\)を推定する.尤度を \(\Pr[D|\mu]\) で表す.事前分布に,\(\Pr[\mu]=\mathrm{const}\)の定数の分布を考える.

すると,事後分布は \(\Pr[\mu|D]\propto\Pr[D|\mu]\mathrm{const}\)となる. すると,事後確率を最大化するような \(\mu\) の解は,最尤推定の解に一致し,事前確率が推定に影響していない.

-- しましま

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Last-modified: 2010-02-11 (木) 16:12:59