公式なものではありませんが、暫定的に下記の名称を用います。
title: Kernel Multivariate Analysis: New Trends in Nonlinear Data Analysis
author: Shotaro Akaho
publisher: Iwanami Shoten, Publishers
published date: November 28, 2008
カーネルおよび核については別にページを作りましたので参照ください。
本シリーズが読み物としての性格を重視したものなので,索引はあえて簡素化されています. ただし,英文索引など,あると便利なものはこちらで補っていきたいと思います.
ソフトウェア のページで徐々に公開していく予定です.
カーネル法の最近の重要な話題として大規模なグラム行列(カーネル関数を並べた行列)の取り扱いがあります. サンプル数が増えると,その2乗のオーダーの領域が必要で,その逆行列や固有値問題,2次最適化などはさらに大きい計算量が必要となります.
電子情報通信学会英文論文誌2009年7月号「学習最適化における大規模アルゴリズム」小特集 に掲載された以下の参考文献は カーネル法における大規模アルゴリズムについて書かれた招待論文です.
Hisashi KASHIMA Tsuyoshi IDE Tsuyoshi KATO Masashi SUGIYAMA: [Invited Paper] Recent Advances and Trends in Large-Scale Kernel Methods, IEICE TRANSACTIONS on Information and Systems, Volume E92-D, No.7 (Special Section on Large Scale Algorithms for Learning and Optimization) pp.1338-1353
たまに集中講義や非常勤の講義で学習関係の話をすると、確率や統計に関する知識がかなり欠けていると感じます。
これは高校の教育課程や大学のカリキュラムなどにも問題があって、線型代数や微分積分は必修なのに統計や確率は選択のことが多いことも一因でしょう。
確率について、そもそも記法の段階でつまずく人がいるのでここにメモしておきます。 本書でも記法についてはかなり省略した書き方をしているので確率に慣れていない方は記事:確率の記法を参考にしてください。
第3章と第4章はそれぞれ固有値問題を用いたカーネル多変量解析, 凸計画問題を用いたカーネル多変量解析という章のタイトルをつけています. これは日本語としておかしいのでは?というご指摘を受けました. 確かに,「固有値問題として定式化されるカーネル多変量解析の手法」ぐらいに 書けば紛れはないと思いますが,章のタイトルとしてコンパクトであることを優先して そのままとさせていただいています.